2014年9月10日水曜日

『日本プロテスタント海外宣教史』を読みました

 中村敏先生は、新潟聖書学院の院長をされていますが、教会史が専門の先生です。これまでに『世界宣教の歴史:エルサレムから地の果てまで』、『日本キリスト教宣教史』、『日本における福音派の歴史』 など、教会の歩みに関する多くの著書があります。以前、アンテオケ宣教会の理事も務めてくださったこともある先生です。前にこのブログで紹介もしたのですが、3年近く前に先生が著された『日本プロテスタント海外宣教史―乗松雅休から現在まで』(新教出版社)を最近になってやっと読み通すことができました。明治時代から現代まで、日本の教会が海外への宣教にどのように関わってきたかを一望することができました。もちろん、アンテオケ宣教会の活動についても記されています。一読して、明治から昭和にかけて国家主義、植民地主義が強くなっている中で、教会がそれに迎合する姿勢を取りつつ、海外での宣教に携わっていったという事実がはっきりと浮かび上ってきました。時代の要請に屈せず、主のみことばに忠実に宣教活動を進めることは決して生易しいことではありません。今私たちが進めている宣教のわざを後世の歴史家がどのように評価するか分かりませんが、とにかくどんなことがあっても、主のみことばに固く立って進むことの重要性を覚えさせられました。(gaki)